ご報告と現状のご説明
支援物資が続々と配送されてきます。
今回も保護猫ボランティアさんより衣類の提供を受けました。女性物も多くあり、女性のホームレス状態者があれば提供できたのですが、女性は居ませんでした。
被支援者様は持参した一式の中からスボン類やジャンパー類を特に必要とされており、それらを好んで選択されていました。(助成対象外)
ご近所さんから頂いた飲物類も新たにラインナップ。(助成対象外)
もう一つの新たなラインナップとして、「大阪府高齢者大学校」から提供され、「ひらかた市民活動支援センター」より配布いただいた米。(助成対象外)
これを炊飯して百均で買ったパックとフリカケで簡易お弁当も用意しました。極寒の外環境ですゆえゴハンがカチコチになるので、これは数日回に分けて搬送しました。
大晦日から元旦にかけての食料は(どのみち冷めてしまうとしても)可能な限り温かいものと考え、当日購入・持参しました。
今回はお二人を支援しました。一人は顔見知り、もう一人はまたもホームレス状態にない人であるけれども生活物資に困窮している人(昨年とは違う人でこんなにも貧困の見えない化が進行しているとは思いませんでした)でした。そして二人とも、例えば生活保護等の福祉制度を提案するも、頑なに拒否されます。共通しているのは過去に福祉を利用した経験がある(感じ)、それに嫌悪を持っておられることです。(あくまで勝手な判断ですが)おそらく過ぎたパターナリズムの強要(拘束的福祉)から逃れたのだと、そう感じずにおれません。
弊会に資力があれば、密な関係を築き、これまでとは違う福祉を提案提供できるかも知れません。現在の公的ホームレス支援は生活困窮者自立支援法に含まれる形だと思われますが、その主旨には「経済的困窮だけでなく社会的自立や地域における孤立の防止が含まれ、又、困窮当事者だけでなく地域も問題解決に協働することで、困窮当事者と地域の相互作用から、より良い地域を目指すこと(地域福祉、地域包摂、地域共生)」が含まれている筈です。
そして当然ながらそれを成すには予算が必要です。弊会は公費による支援(生活困窮者自立支援に始まり、地域包括ケア、地域支援・地域生活支援事業、校区コミュニティ等あらゆる公費投入される分野)に参加できない状態ですから、支援活動にも限界があります。
そのような中、NHK 歳末たすけあいに寄付くださっった皆様に支えられて、たとえ一時的かつ一時しのぎ、そして支援側の自己満足であっったとしても、物資の供給や安否確認、相談活動が成立している事を有り難く存じます。
毎回、何かしらの出会いや動きのある本事業ですが、今回は、正月も明けた後日、弊会の知らない市民様より、「被支援者様の様子が変だ」と電話を頂いたことです。具体的な内容はプライバシーに関わりますのでお伝えできませんが、弊会が発信している情報を見て下さってる人の実在、枚方市にもホームレス状態者の存在があることを知ってくださる人の実在、具体的に何かを成すまでは行かなくとも事態を憂慮している人の実在、等々が明らかになりました。
市民様のご報告を受け、弊会から枚方市福祉事務所の出動を要請、かつ、出動を確約してもらいました。被支援者様はおそらく行政提供の処遇には同意しないでしょう、しかし、電話の内容からして万一生死に関わる状況であれば、それを放置できません。又、その後、公費運営のフォーマル支援に移った場合、私達インフォーマル支援は排除され、被支援者様と関われない状態となります。ホームレス状態者の人権を復権し地域共生社会・地域包摂社会を構築する際、官民協働は不可欠だと考えています。しかしながら、なぜかフォーマル支援側はインフォーマルを排除します。これは想像ではなく実感です。フォーマルは給与を得ての支援です、公費を得らないゆえに人員の確保を含め、持続性・安定性に掛けるインフォーマルの不安定支援には任さられないという事でしょうか。そうであるならば、制度の隙間で苦しんでいる人を完全救済して欲しいものですが。
公的な機関が充分に機能せず、置いてけぼりを受け、尊厳を奪われている人達があります。それを見るに見かねた善意の人達が、身銭を切って動いています。けれども予算を得れない善意の人達は限界を余儀なくされるのです。
このように不完全なフォーマル支援の隙間を埋めるインフォーマルですが、インフォーマルには活動資金がありません。それを強力に支えて下さるのが、NHK 歳末たすけあいへ寄付くださる皆様です。重ねてお礼を申し上げます。