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生活保護制度概要という名の講義に抗議

こんにちは。とある弊会メンバーです。これは個人的思考であり、会の総意でないことご理解ください。

大阪府人権総合講座の受講レポートです。
これを提出して、もう何年も経ちますので、あの頃と比較して、自身の浅い考えや生保システムに変化があるだろうかと、読み直してみたのですが、変わってないように思います。変わったと思える点を括弧で表現してみました。
誰が、こんな個人思考に興味あるのだろうと不安を感じつつ、ブログネタの補充として書きました。

講義名「生活保護制度の概要」

「レポート」

元CWの講師と聞いて、現場の声が聞けると期待した講義でしたが、まったく外れで落胆しました。今の生保行政に携わる人達の労働待遇は過酷で一人一人のケースに深く携われないのも理解していますが、講師の話の内容中1/3から1/2くらいまで「不正受給の発見困難」を主訴求してるような印象でした。これは生保バッシング加担と同義です。

生保の柱である「自立助長」の現状の中身の問題点、ワープアだろうと路上生活へ向かおうと後は知らん、ただただ就職させれば良い。貧相なシステムの現状を伝えていない。

「たいてい家に居るもの」発言など劣等処遇の真骨頂です。

最後の方で少しだけスティグマ系に言及しましたが、受講者の大半は不正受給に興味を持ったのではないでしょうか。
その不正受給のパーセンテージも説明していません。そもそも不正受給の計上の殆どが知らずに犯してしまった、一例として高校生が保護費でとても得られない何かを得る為に懸命にアルバイトした金の事だったり、このような事態を生む周知不足を問題とせず、殊更に意図的に不正を強調しているのが現状です。本当の不正やってる人は某資料によれば0.4%程度らしいです。百人中に1人も居ないのです。

申請主義の問題点も言及しなかった。

(救急車→病院直行で入院等による)職権保護についても退院すれば即保護終了など茶飯事です。これらの現状も言わなかった。
医療扶助については通院移送費支給拒否、もしくは意図的に周知しない。葬祭扶助など殆どの受給者は知らないでしょう、これも意図的に周知していない。(枚方市の保護課相談室には大きな文字でこれらを周知しています)
保護施設(俗にシェルター)へ入所させられた人は、その劣悪な環境に絶えられず居宅を望むが長期間放置され、挙句に出ていってしまう。これは行政が意図的にやってる事です。なぜなら、勝手に出ていったので探しようもなく後は知らん。と釈明できるからです。
受給者の権利の説明でも、差押禁止に言及したが、実際には「調整」という名目で次月支給額を減らされます。行政側のミスで過払いした金は返還しなくとも良い、と地裁判決例があります。
就労可能な人への指導指示違反でも、無理な就職で結局は出戻るケースは多い。

生保申請手続の説明はデタラメも甚だしい。時前の相談を経る必要など無い。申請書に書式指定はなく、極論すれば自分で申請書を作って窓口に渡せば良いだけ。申請されれば審査せざるを得なくなる。要件を満たしていなければ却下すれば良いだけの事。自治体によって対応差があるとは言え、北九州方式を採用している所では、お涙頂戴のお願いで通る筈が無い。

生保課の職員で福祉系を学んできた人は少数派であり、単なる一般行政職が、命の最後の砦である生保課に多く在籍している大問題も語られなかった。(枚方市の場合、福祉を学んでなくとも、行政職としての高い挟持を持つ職員は、割と人権感覚を持っています)

国策により生保行政職員が削られ、職員も疲弊しています。(再任用を廃止して任期付職員さんを正規職にすべきです)

この講習は、建前だけの話と、不正受給の話しか無かった。

さっぱり役に立ちませんでしたし、受講者の皆さんが憲法25条を元にしている生保法をどれだけ理解されたのか不安が残ります。

以降の同講義

筆者は、大阪府人権総合講座を後期から前期と変則的に受講したので、講義がダブル事がありました。そして生保について2度学んだのですが、このクソ講義以降、講師が代わりまして、それは素晴らしい講義でした。今もご担当されているなら嬉しいです。是非あなたも大阪府人権総合講座を受講して下さい。来期も有ったらね。

大阪府人権総合講座