シリーズ貧困 – 具体例を寄越せ
シリーズ第1弾(サブタイは無理矢理に「人権」)に御座います。
なかなか貧困について理解いただけません。それは私自身が教わった事に経験を添えて、それを説明するプレゼン能力に欠けている為です。
ほんとに身近な人の具体例です。
(1)
その人は精神疾患を背負って苦しんでいます。世間の物差しで測るなら、今ころは就職してバリバリ働いているでしょう。
幸いなことで、その人は経済的に恵まれています。ストレートに言えば親がカネ持ってます。更に幸いな事は、親が精神疾患に対して理解を持っており、偏見差別意識がありません。
(1-a)
かくしてその人は、精神病院でカウセリングを受ける処まで辿り着きました。後は時間が解決するでしょう。真摯なDRとPSWと理解ある親に囲まれ、経済的な心配不要、つまり衣食住と治療の保証を得て、回復に専念できます。その人は救われる方向に進むでしょう。もちろん紆余曲折あるかも知れません。けれど取り敢えずその人は福祉のレールに載りました。そのひとの人権は守られました。
(1-b)
同じ状況で経済的に恵まれない場合。とにかく明日食う為に働かねばなりません。疾患特有の苦しみで集団生活や強制(?)労働に耐え得ないかも知れません。
(1-b-a)
かくしてその人は、離職を繰り返し、やがて路上に向かうでしょう。人権を失いかけてます。
(1-c)
同じ状況で親に理解の無い場合。これは実際に保健師を職業とする親が、なぜか精神疾患に偏見を持っており、当事者が「楽になりたい」と願って通院を希望するも許可されない。といった定かではないが事実の話です。
(1-c-a)
親がカネ持っていて暫くは安泰の場合、当事者は苦しみ続けますが、取り敢えず生活は維持され、衣食住を失うところへ至らないかも知れません。しかし当事者目線で云えば人権を失いかけてます。
(1-c-b)
親がカネも持たずの場合。(1-b-a)と同じ道。
(2)
ここでいう疾患とは別ですが、一例として誰でも軽い発達障害等は持ってるでしょう。加齢と共に平均化してしまうのでないでしょうか。
(2-a)
半就労半福祉や停止と決定を繰り返す生保で、自立を確保するのは良いアイデアです。
しかし、これを理由に生保へ辿り着くのは至難です。診断書を持ってれば説得材料になりますが、「どうもそんな感じがするので検診命令をお願いします」と申し出て、受理していただくのは困難と予測します。
かくして、(1-b-a)と同じ道。
路上に追いやられる人の一定数に病を抱えてる人が居る筈です。この人達が適切なケアとサポートを得られれば (1-a) と同じ、福祉のレールが確保され、最低限度の生活は保証され、人権は守られるわけです。
これらの話から、刑務所に配置される福祉専門官の存在意味と整合が取れるわけです。取れてるでしょ? 取れてます? ダメかな….
ファシリテーターコースは是非とも受講しないとなりません。交通費が痛いです。
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