我がごと丸ごと地域共生社会と自己責任論

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[ 設問 ]
孤立や排除のない地域社会を築いていくためには何が必要か、具体的な方策を挙げながら述べなさい。


[ 回答例 ]
 孤立や排除のない地域社会を築くために、ソーシャルサポートネットワークの構築、並行して、福祉教育の推進などが一例として挙げられる。
 ソーシャルサポートネットワーク構築の具体的な方策としては、従来の縦割り的な福祉政策を見直し、横断的な地域トータルケアシステムの推進と、そこへ更に当事者・地域住民も参加する包摂的な地域ケアシステムを目指す為に、これまで高齢者、障害者、貧困者、児童等の層別に対応していた支援から、全層のカバーで相互作用する支援を目指す。又、 地域の状況、個人の状況、地域の社会資源等をアセスメントし繋ぎを進める事、社会資源の育成、住民座談会等を通じた住民同士の問題共有を図る為、専門職と地域が協働する。これらのまとめ役を担うものとして、社協等に設置される CSW や、地域単位の支援コーディネーターを設置する。そしてその主体は地域住民や当事者である。
 福祉教育推進の具体的な方策としては、孤立・排除される人達の置かれる状況を理解し、偏見差別を除去していく。その為には、貧困的な福祉観を生む従来の疑似体験型の福祉教育から、人間理解の福祉教育へ転換する。一例として、身体障害者が抱える社会的不利や環境要因への気付きを促すために、その人達と交流を継続し人間関係を結ぶ等がある。あくまで一例に過ぎないが、ここから自己責任論に始まる偏見差別も払拭されていき、我がごと丸ごとの地域共生社会へと繋げる事になる。